2021年12月7日火曜日

「セクハラ報道と検証を考える会」のブログ筆者、発覚

2020年1月からnoteでブログを立ち上げ、発信を開始した「セクハラ報道と検証を考える会」(以下、「考える会」)のブログが移転した。また、ツイッター上で送られてくる同会ブログ記事を紹介するbotも、以前より頻度が増えており、「考える会」の活動が活発化してきたように思われる。 私たち「広河隆一氏とデイズジャパン経営陣の人権侵害を忘れない会」は、「考える会」の発信が、いかにもセクハラ報道について検証するといった体裁を取りつつ、実質は加害者である広河隆一氏擁護の目的に貫かれていることを、複数の記事で指摘してきた。(当ブログ「考える会」ラベルから関連記事が閲覧できる。) 

 この「考える会」だが、サイト上では「世話人代表」であるという「永谷生希」氏という名前があるだけで、他に誰が所属しているのか、何人いるのかなどの情報が書かれていない。「永谷生希」という名前でGoogle検索をしても、情報は皆無。永谷氏の名前は会の「世話人代表」として突然登場したというわけだ。 

 だが、2021年11月30日、フリーライターの木村嘉代子氏が以下のツイートを行った。 「デイズジャパンのセクハラに関する週刊文春報道と検証報告書に疑問を感じ、これまで50本投稿しました。」と木村氏は書く。2021年12月現在、「考える会」ブログに掲載された記事数は51本。ということは、「考える会」の記事は全て木村氏執筆によるものなのではないか? 

木村氏は「私たちは考えています」とも書いており、同会には複数のメンバーがいるようなのだが、木村氏以外のメンバーについては不明で、同会の規模もわからないままだ。 木村嘉代子氏は、『朝鮮人「徴用工」問題を解きほぐす』、『なぜオートミールは海外セレブやアスリートに愛されるのか』、『外国人ナンパ男にだまされないヨーロッパの歩き方』などの著書を持ち、『週刊金曜日』などの媒体に寄稿するライターだという。

木村氏はプロのライターなのに、なぜ今に至っても「考える会」ブログの50本にも及ぶ執筆記事に署名をしていないのだろうか。さらに、「世話人代表」という「永谷生希」氏は、同会ブログ記事を全て執筆してきたと思われる木村氏の別名なのだろうか。それとも別に代表として「永谷生希」氏が存在するのかもよくわからない。

木村氏のツイッター発信を振り返ると、すでに2019年12月の段階から、デイズジャパン検証委員会の報告書について批判的なツイートを行っていた。2020年1月に「考える会」のブログが立ち上がる直前のことである。


木村氏は当事者へのヒアリングがなかったと書いているが、明らかに事実誤認であり、そのことは検証委員会のメンバーでもある太田啓子弁護士によりすぐに指摘されていた。

 

「考える会」は「セクハラ報道およびリテラシーのあり方」を考えることを活動趣旨としている。この団体の活動目的に鑑みて、メンバーを明らかにしていないどころか、代表は何者かも不明、記事の執筆は匿名という状態には疑問を感じざるを得ない。それにも増して、同会の唯一の表だった活動であるブログ記事の執筆は、プロのライターによるものだということが今回わかった。 何よりもおかしいのは、木村氏がプロの文筆業であるにもかかわらず、性暴力問題という非常にセンシティブな、苦しみ続ける被害者が存在する問題を論じる上で、匿名記事という方法を用いて自らは安全な場所に置きつつ、加害者である広河隆一氏を擁護する記事を垂れ流し続けてきたことだろう。 木村氏のみならず、影に隠れている何人いるのかもわからない同会メンバーも同じことだ。他の会員たちもジャーナリストやライターといった職業の関係者である可能性もあるのかもしれない。そうだとしたら、あまりに無責任ではないだろうか。被害者の気持ちを考えたことはあるのか。

匿名で無責任に広河氏擁護の文章を書き散らしてきた木村氏及び「考える会」だが、広河氏に問い合わせを行い回答をもらっていたり、週刊文春の広河氏への取材録音を入手するなどしており、「考える会」が広河氏との繋がりを持っていることも明白だ。

 「考える会」ブログで性暴力報道について書き続ける木村氏は、「フェミニズムやジェンダーなど女性をめぐる問題」についてのブログも執筆するが、「ブログをはじめた理由は、このところ注目されている、フェミニズムやフェミニストの考え方に、もろ手を挙げて賛同できないからです。」、「私自身、フェミニズムを専門に、学んだことはなく、フェミニストと名乗る気もありません」と述べており、フェミニズムの背景知識はかなり少なく、かつフェミニズムに批判的な考えの持ち主だということも窺える。「考える会」のブログには、英語力の問題のみならず、根本的に性暴力やジェンダー、フェミニズムに関する知識が不足していることに起因すると思われる誤訳や誤った記述も散見されるが、その背景が見えてきた。

 なぜ「考える会」が今になって活動を活発化させているのか。当会としても、「考える会」のブログ記事の批判的検証を続けつつ、今後の動きにも注意を払っていくつもりだ。